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私の薦めるこの一冊
回勅 信仰の光
- 著者:教皇フランシスコ
- 定価:本体900円+税
- 四六判 上製 104ページ
- ISBN978-4-87750-179-2 C0016
- 発行:カトリック中央協議会
本書は、教皇フランシスコが出された初の回勅です。
教皇就任以来、あれほど大活躍なさり、多忙に思える教皇が、最初の回勅を発表なさったと聞いたとき、驚きました。
しかし、本書は、ベネディクト16世が『神は愛』『希望による救い』に引き続き、対神徳の第一に挙げられる信仰についての回勅を準備なさっていた草稿を、教皇フランシスコが完成なさったものです。
他人の書いた草稿を完成させることは、ある意味で、新たに書くことよりも大変なことです。たぶん、教皇フランシスコは、バチカンに住んでおられる前任者に気をつかいながら、手を加えられたことでしょう。
「信仰の光」という言葉は、イエスがもたらした偉大なたまものを表しています。
本書は、この偉大なたまものについて、第1章は、旧約から新約に至るまでの信仰者の歩みを紹介し、第2章は、信仰と理性について考察し、第3章では、教会における信仰のあり方、特に、秘跡、十戒について、第4章では、家庭、兄弟愛、政治、苦しみの意味など、社会生活の中での信仰について述べています。
現代は、科学や技術が示す真理だけを真理としてとらえる「真理の危機の時代」です。
このただ中に生きているからこそ、信仰者である私たちが、本来、信仰と結ばれている真理に目覚める必要があるのです。
「信仰年」は終わりましたが、今こそ、信仰について改めて深め、生きるように、お二人の教皇様が、私たち信徒に切に願っておられることをひしひしと感じます。
そして、本書を読むことによって、信仰のすばらしさを再認識することでしょう。